- 富士山河口湖音楽祭2022実行委員会
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インターンシップの音大生による
富士山河口湖音楽祭では毎年昭和音楽大学と提携してインターンシップをスタッフとして迎えています。今年のインターンシップ音大生たち2人に、富士山河口湖音楽祭2020公演についてレポートしていただきました。

シエナ・スピリッツと地元の方々が生み出すハーモニー
最終日は、川瀬賢太郎さん、シエナ・スピリッツによる「シエナ・スピリッツ スペシャル・コンサート」が行われました。川瀬さんとシエナ・スピリッツが作り出す音楽はもちろんのこと、シエナ・スピリッツと地元の人々で構成された中学生バンド・OBバンドとの共演で生み出されるハーモニーも魅力的の1つであると思います。
三密回避を取りつつの意思疎通
今回の演奏会では、地元の中学生で構成された中学生バンドと中学生バンドのOBで構成されたOBバンドがシエナ・スピリッツと共演しました。中学生バンドとOBバンドの方々は、新型コロナウイルスの影響もあり、当日に初めて顔合わせをし、音合わせを行わなければなりませんでした。そのような状況の中でも、お互いに距離を取ったり、指示する人を決めて最低限の会話で行ったりと、コロナ対策を万全に行いながら演奏がより良いものになるように努めていました。
聴いている人を引き付ける迫力と繊細さのある演奏
川瀬さんとシエナ・スピリッツの演奏を聴いていて、「指揮の振り方、音色でこんなにも音楽の色を変えることができるのだ」ということを強く感じました。1曲目の『吹奏楽のための第一組曲より「ギャロップ」』では、とても疾走感があり、聴いている人がワクワクするような演奏でしたが、2曲目『アルヴァマー序曲』は、メロディー部分の煌びやかな高音と安定した低音が生み出すハーモニーが、雄大さを感じさせるような演奏でした。このような表現を生み出すためには、音の迫力はもちろん、繊細な指揮、指揮者の意図をくみ取り音で表現する繊細さが重要なのだと感じました。3~5曲目の『動物の謝肉祭』『クラシック・ギャロップ・メドレー』『スウィング・メドレー』では、1曲の中でその表現の違いを感じることができます。
音楽の魅力は「楽しむこと」にあると感じた
シエナ・スピリッツと中学生バンド・OBバンドの演奏は、みなさんがとても楽しそうに演奏していることが印象的でした。はじめは緊張しているような表情でしたが、演奏が始まると楽しそうに楽器を演奏しており、その楽しさが音にも表れていたように感じます。また、とても大人数での演奏だったため、たくさんの人の感情が音に乗り、迫力のある演奏でした。画面越しでも楽しく演奏しているみなさんの雰囲気を感じ取っていただけたのではないでしょうか。音楽の最大の魅力の1つは、聴衆も演奏者も楽しむことができるというところにあるのだと改めて感じられる演奏でした。
音楽の持つ力、音楽を届けることの大切さ
4日間の演奏会を通して、音楽の持つ力や音楽を届けることの重要さを感じることができました。今年はオンライン配信で演奏会をお届けするという、例年にはない試みでしたが、オンライン配信になってもこの音楽祭を楽しみにしてくださっている人がたくさんいて、音楽を届けることで待っている人々に楽しみや活力を与えることができるのだと感じることができました。また、1つの音楽祭を作り上げるためには、出演者はもちろん、運営や舞台スタッフなど、たくさんの人々が関り、連携することが大切なのだと感じました。
今年は会場で聴いて頂くことは叶いませんでしたが、1日でも早く会場で音楽を楽しんで頂ける日が来て欲しいと思います。